彼らは夜に名前を付けた。

アイドルとは、日常を特別な一日に変える優しさと強さを持つ人々のことである。

はたしてKAT-TUNは本当にドームライブが多いのか?

 前回の記事の番外編みたいなものです。

comarisu.hatenablog.com 

 このジャニーズライブシートを集計するにあたり、一つの疑問が浮かび上がった。それは当記事のタイトルにもなっているこちら、

 「はたしてKAT-TUNは本当にドームライブが多いのか?」

 前回の記事では各グループごとにサンプルを集計し、KAT-TUNは以下のような結果が得られたことを示した。

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  サンプルは右上に集中しており、特に右端上端ではサンプル数6と、かなり強く集中している。これらの中では「KAT-TUNと言えばドームライブ」という意見が目立ち、彼らに対してかなり強いドームライブのイメージがあると感じる。しかし一方で「KAT-TUNはアリーナツアーも多い」という意見も散見された。そこで当タイトルのような疑問が生まれたというわけである。

 今回の記事ではKAT-TUNの過去のライブ会場を調査・集計し、はたして彼らが本当にドームライブを多く行っているのか調べた。

 

 

  データの集計方法は極めて地味で、Wikipedia等を参考にしながら以下の表のようにExcelでコンサート名、会場、収容人数をまとめた。

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 ここで、右から二番目の項目、「平均規模」は「収容人数」を「会場数」で割ることにより算出した。

(平均規模) = (収容人数) / (会場数)

 厳密性を求めるならば、各会場の公演数から算出するべきなのであるが、今回は集計の迅速性を優先したため、簡易な算出方法になってしまったことを先に詫びる。

 また、右から一番目の項目、「規模判定」は「平均規模」の数が「30000 ~ 50000」の場合は「ドーム」、「7500 ~ 17000」の場合は「アリーナ」と判定した。別にこれは深い意味があるわけではなくて、単純に私が集計するときに見やすいからというだけでつけただけである。

 各会場の収容人数は次のサイトを参考にさせていただいた。

www.zaseki.info

 先人の努力に感謝だ。

 

 さて、このように各公演の会場キャパシティ(収容人数)を載せたところで、非常に見づらく、何を言っているのかさっぱり感が満載だ。そこで、これらの結果を簡単にグラフにまとめた。

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 横軸に開催年を、縦軸に各ライブの会場平均規模(平均収容人数)をとった。また、収容人数が「35000~50000人」の 範囲を「ドーム規模」、「7500~17000」の範囲を「アリーナ規模」と定義した。

 このようにしてみると、ドーム規模のライブに比べてアリーナ規模のライブが多いように感じられる。実際には同ツアー内でアリーナ会場とドーム会場を行うことが大半なため、純粋にアリーナの方が圧倒的に多いとは言い難いが、それでも半々、もしくはアリーナの方が若干多めにライブをやっている印象だ。パブリックイメージに比べ、KAT-TUNはアリーナに縁があると言える。

 余談だが、このグラフに各ライブの会場数を追加すると面白い結果が得られた。

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 赤い線が会場サイズ(収容人数)、青い破線が公演数を示している。横軸は開催年を示している。

 こちらのグラフを見て分かる通り、二つのグラフは対称的な形をしている。会場が大きくなれば公演数は減少し、一方で会場が小さくなれば公演数は増加する。これはあくまで今回の主目的の派生的な調査結果であるが、会場サイズと公演数にここまで明確な相関関係を発見できたことは驚きだ。冷静に考えると当然っちゃぁ当然の内容だが、グラフの美しさに普通にビビる。

 

 なぜKAT-TUNといえばドームライブというイメージが生まれたのか?

 KAT-TUNがドームライブだけでなく、アリーナライブも多くやっているということが判明した。ここでテーマを少し変えて、上記の疑問について考察することにする。

 私は、このようなイメージに対して以下の三点を理由として考える。

 

1)「史上初デビュー前東京ドームコンサート」「東京ドーム8日間連続公演」等ドームライブに関するセンセーショナルな話題が多い。

 デビュー前からCMやドラマ、バラエティなどで非常に知名度のあったKAT-TUNは若くして東京ドームでライブする機会が多く、それがよくワイドショーで取り上げられていた。もちろん、アリーナツアーも話題に取り上げられることはあっただろう。しかし、東京ドームライブ特有の「史上初」という言葉はニュースを発信する立場でも受信する立場でも強烈に印象を残していく。自然と取り上げる回数は増えるし、視聴者もその情報を確実に脳奥に蓄積させていくだろう。現に、当時ジャニーズにまったく興味のなかった、KAT-TUNでさえなぜか「田中聖」と「上田竜也」しか知らなかった私ですらもこの話題は記憶に残っている。もしかしたらこのワイドショーのイメージが現実以上にKAT-TUNとドームを強く結びつけたのかもしれない。

 

2) 残されている映像作品のほとんどがドーム公演収録である。

 次の表を見ていただきたい。

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  ……お分かりいただけたであろうか?

 このようにKAT-TUNのライブDVDのほとんどはドーム公演収録であり、特にデビュー以降に発売されたものは2014年の「KAT-TUN LIVE TOUR 2014 come Here」を除いてドーム公演収録である。(「KAT-TUN LIVE TOUR 2014 come Here」も初回限定盤に京セラドーム大阪を収録されている。)

 のちのちファンが過去ライブをDVDを見返した際、ドーム公演収録したものばかりを見ることになるので、さらに「KAT-TUN = ドーム」のイメージが強くなるものだと考える。

 とはいえ、炎や水といった特殊効果を貪欲に取り入れ、観客の想像を常に飛び越えていくまさに「攻め続ける男たち」のライブはやはり「ドーム」という大規模な会場が一番よく映えるような気がするので、ドーム公演収録のものばかり残ってしまうのは当然なのかもしれない。

 

3) 近年のライブがドーム公演である。

 少し遡って、「開催年 vs 会場サイズ」のグラフを見ていただきたい。2015年ライブ、2016年ライブはどちらもドーム公演である。しかも2015年「KAT-TUN LIVE 2015 in TOKYO DOME」は経った二日間だけ行った東京ドーム公演、2016年「KAT-TUN 10TH ANNIVERSARY LIVE TOUR "10Ks!"」は三人始動、かつ充電前のアニバーサリーライブということでバラエティなどで取り上げられる機会も多かったのではないのだろうか。このように記憶が新しく上書きされることにより、一般視聴者を中心にKAT-TUNはドーム公演を行うものだというイメージが出来上がったのではないかと考える。とはいえ、2014年はアリーナを中心に回っているため、他の二つの理由に比べ、この影響は少ないと考える。

 

 結局KAT-TUNのライブってなんなのさ

 高いセルフプロデュースに裏付けされた、観客を圧倒させる特殊効果の数々、枠組みにとらわれない攻め続けた演出は、その美しさと壮大さ、時に雄々しさによって見たものに強烈な印象を与え続ける。それはたとえ、アリーナという比較的小さな規模の公演を数多く行っても「KAT-TUNといえばドームライブ」という現実よりも大きなイメージを確立させるぐらいには、彼らのライブは重なる試行錯誤と綿密な計算により、その会場空間の魅力を最大限に広げている。

 充電期間に入って早くも3か月が経とうとしている。充電を明けた彼らがいったい何を新たに魅せてくれるのか、それを想像するのは容易ではないが、一つ言えることは、彼らは確実に私たちの予想を飛び越えてくるであろうということだ。たとえ片翼を失ったとしても、その大空をその足の持つ跳躍によって、そして残された逞しい翼によって飛び立っていく。そういう男たちなのだ。私自身のファン歴は浅いが、この短い期間で彼らの力を信じさせてくれるぐらいには、彼らは強く美しい存在なのだ。

 

 ところで中丸雄一さん8月4日放送のモニタリングに出演されるそうですね。アンサイクロペディアで「リアクションドエライ王国から来た第一王子」と比喩されるぐらい彼の表情筋の豊かさは抱腹絶倒ものなのでぜひ見てください。「龍組組長上田竜也(ゆるキャラ大使)」と「JKメンタル大喜利散弾銃亀梨和也」もどうぞよろしくお願いいたします。